フィリピンへのシニア移住は極めて非現実的
海外移住を希望するメインの年代はリタイア後のシニア層なのですが、フィリピンへのシニア移住というのは冷静に考えたら極めて厳しいと思います。
最大の理由は医療です。
フィリピンでも、日本人が一応満足できる医療水準の病院はあります。
でも、それはごくごく一部であり、基本的には、極めて低い医療水準です。
貧富の差が激しく、未だに、貧困層では病気になっても治療費を払えないから、手術を受けることも出来ず、死亡してしまうのが現実にある国なのです。
もちろん、民間の医療保険で高額治療もある程度はカバーできますが、それよりもはるかに優れているのが日本の健康保険です。
私自身、ぼちぼち、シニアの仲間入りする位の年齢ですが、手術を受けるような病気になった場合、フィリピンでだけは治療は受けたくない、そう思っているくらいです。
ちょっと食べ物が美味しくない、とか、何でも待たされて不便だ、といったレベルでは済まないのが医療、健康の問題です。
そして医療水準もさることながら、言葉の問題もあります。
私自身、ビジネス英語、日常生活の英語は問題なく使えますが、医療用語はさっぱり、です。ですから、英語が苦手と言う人がフィリピンの病院にかかるというのは、極めて大変な事だと思います。病気になったらなおさら、何をやるのもしんどいものですから。