コスパの良い東南アジア移住は期待しない方がいいです
ひところ程のブームは収まったようですが、東南アジアへの移住は生活コストが低いのに豊かな生活が出来る、という売り文句を今でも目にすることがあります。
自分が知る限り、東南アジアで香港、シンガポールは日本よりはるかに生活コスト、物価が高いから、全く対象外。タイもここ数年でかなり物価が上昇した感がありますし、マレーシアも同様。
では、カンボジア、ベトナムはどうか?といえば、日本人が快適に長期滞在するのは厳しい感があります。
残る主要国となるとフィリピンですが、確かに、フィリピンのローカル庶民層の生活コストは低いです。何せ、日給300ペソから500ペソ(約600円から1000円)でやりくりするわけですから。
でも、多分、殆どの日本の人は、フィリピンの庶民層の食事を毎食は厳しいと思います。自分自身、東南アジア、特にタイやベトナムの屋台フードは大好きですが、フィリピンだけは厳しい。
そうなると、日本食レストランで外食か、となりますが、これは日本と同じかもっと高くなりますから、それでは自炊となりますが、フィリピンは野菜と魚介類が高く、かつ、新鮮なものの入手はなかなか大変です。
食費以外でも大きいのが電気代の高さ。日本より高いかもしれません。
大きめのワンルームでもエアコンをつけっ放しにしたら、一番暑い4月から6月は、毎月6000ペソ(12000円強)は覚悟しないといけないでしょう。
フィリピン移住をすすめるインターネット記事に、「日本の4分の一の物価で快適な暮らし」といった売り文句があり、今でも見かけますが、それはエアコンも使わず扇風機のみ、洗濯は手洗い、移動はタクシーではなくジプニーやバス、そういう生活ならば確かに、実現できるでしょう。
ただし、オーストラリアやカナダではなく東南アジアに移住を希望する人の多くが、日本よりコスパが良くて快適な国、となっているのですが、現在では非常に難しくなっていることは理解頂きたいと思っています。
ですから、いきなり移住、というのではなく、まずは、短期旅行、それで気に入ったら、次は中長期の滞在、という風に、すこしづつ試してみるのをお勧めします。